〜刹那の流れ〜

刹那…一瞬の流れ
その刹那が俺の全てを狂わせる
百戦錬磨のこの俺があんな小娘に…

この俺の気持ちを知ってか知らぬか汚れない笑顔で
俺の傍に寄ってくる

力で押さえつけられぬほど強い意思のおまえの心が俺には痛いぜ
それは俺には決して心を開かぬと言うことだ

しかし　おまえが欲しいと思う一瞬の刹那・・・

おまえが繊い小娘ならば力で守ればいいだけだが
小娘のくせに男のなりをしてやがる

海賊の俺がそんな生意気な小娘のおまえを紳士的に守ってやれるのは
かろうじて俺の中に残っている貴族としてのプライドかもしれねぇ

あいつさえいなければ・・・・
あいつより先に出会っていれば・・・
そんな考えは虚しくなる

なぜならばあの小娘はあいつしか決して愛さないだろう
出会う順番など関係ないんだな
あの小娘の強い意志が俺の幽かな希さえ打ち砕く

あの小娘には敵わないぜ
悔しいがおれが認める唯一の存在が小娘のおまえだなんて
自分を笑っちまうぜ・・・・


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