さんざしの森から始まる物語 再会編 第5話



「理由は何であれ 決闘を申し込まれたら全て受けて立つのが僕の流儀なんでね。
サファイアが望むならいつでも剣を合わせるぞ。」

「ふーん フランツはそういう流儀か・・・嫌いじゃないな。」

先程までの笑顔でお互いを見ていた二人とは思えないほど厳しい眼差しで見詰め合っていました。
二人の間の張り詰めた空気は周りの舎人達を遠のけさせます。
自国の王子と隣国の王子が今 まさに決闘をしようとしている。
どちらに怪我があっても一大事になるとは思っても誰も止めることはできませんでした。

その状況をチャンスとばかりにナイロン卿が近づいてきました。

「サファイア王子様が決闘なさるとは珍しいですな。
フランツ王子様がよほど侮辱なさったのでしょうなぁ・・・
サファイア様への侮辱は我が国民への侮辱です。
決闘の合図は僭越ながらこのナイロン卿が出させていただきましょう。」

(フランツ王子は名立たる剣豪だ。いくらサファイアの剣の腕が立つとはいえ勝つことは難しいだろう。
あわよくばサファイアがこの試合で・・・・
ナイロン卿はそう考えてニヤニヤしているのでした。)

真剣勝負の二人にはナイロン卿の言葉など耳に入ってません。

撃ち込むスキがない・・・

二人はレイピア(長剣)を握り締めたまま暫く睨みあっていました。
しかし 均衡を破って動いたのはフランツでした。
フェイントをかけつつ力と素早さで攻めてくるフランツ。

(強い・・・しかし 甘いな フランツ)
フランツの攻撃をしっかりとガードしながらも体勢を崩すことがないサファイア。
サファイアはフランツの動きを確実に見切り正確に突いていく。

(強い・・・恐ろしい程の判断力だな、僕の動きは読まれてる。)
僕が動く方に確実にサファイアの剣がある。
力ではなく、身体全体をバネのようにして確実に攻めてくるサファイアの剣。
いつもは攻めの試合なのに僕が守りの試合をしてるなんて・・・
このままでは負ける。

そう思った瞬間サファイアの剣が喉元に向けられていました。

「今 負けると思っただろう  フランツ王子?
僕は勝負が終わっていないのに負けを考えるような奴は嫌いだな。
フランツが最後まで僕と戦う気になったらその時に勝負の続きをしよう。」

サファイアは不機嫌にそう言い放つとフランツに背を向けて立ち去りました。



「もう・・なんでこうなっちゃうの??」
二人の決闘のいきさつを初めから見ていたチンクが思わず頭を抱えてしましました。

普段は笑顔が素敵なお姫様じゃなくて王子様なのに、剣を握ると別人になっちゃうんだよね。
あんなサファイアを見ると本当に女の子なのかってぼくでも悩んじゃうよ。
でもなぁ・・・あのフランツって王子様はサファイアを守ってくれると思うんだけどなぁ。

天使のぼくがそう感じるんだから間違いないはずなのに・・・

そして 天使のチンクには新たな悩みが増えたことを自覚していたのでした。


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あはは・・・今度はケンカ別れでendにしちゃってゴメンなさい(^^;
というか 好きなんですよ サファイアとフランツの真剣勝負が!
なかよし版のように『王子様に恥をかかせるわけには・・・』なんて気持ちが一切なく
真剣勝負で剣をあわせるTV版の二人が大好きなんだもん♪

ちなみにここで最終endじゃないですから〜
悲恋&ケンカ別れのままじゃねぇ・・・(苦笑)



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