さんざしの森から始まる物語 第6話


「さぁ フランツや。未来の妃候補はおるかな。」
「叔父上 今朝も申しましたが僕はこの舞踏会で妃を選ぶつもりは・・・・・」
 
そのとき フランツは不安げに自分を見つめる視線に気が付きました。
 
「叔父上 僕は気が変わりました。」
 
フランツ王子はその視線に吸い寄せられるようにサファイアの前に立ったのです。
 
「美しい姫 私と踊っていただけますか?」
「フランツ・・・王子様、私はダンスが上手くないんです。」
 
フランツに助けてほしいと思う。
でも こんなに近くでは僕がサファイアだってばれてしまう。
僕が女の子だって事は誰にも知られてはいけないんだ。
 
 
「大丈夫ですよ。私もダンスは得意ではないからね。
私の足を踏んでも構わないから一曲でいいから踊って頂けないかな?」
「は・・い。」
 
神様 どうか僕だってバレませんように・・・・
 
初めはそんな気持ちでいたサファイアだったのだがフランツの腕の中で踊っているうちに
気持ちが落ち着いてくるのを感じていた。
さっきの騎士と踊っていたときは不快感でたまらなかったのに、どうしてなんだろう?
 
「何を考えているのですか?
不安そうに僕を見ていたかと思うと、何か難しい顔で考え込み
今度は微笑んでいる。
君は僕の友達に似ているな。」
「王子様のお友達に私がですか?」
「あぁ 出会ったばかりのだが彼とは上手くやっていける気があするんだ。
シルバーランドのサファイア王子。聡明でいい奴だと感じるんだ。」
 
その言葉にサファイアの心臓は止まりそうになった。
このままでは自分がサファイアだと気付かれてしまうのは時間の問題だ。
そのときちょうど曲が終わった。
 
「では 王子様失礼いたします」
フランツに一礼して会場から一気に駆け出した。
会場の出口に止められていたいた馬に飛びあっという間に消えてしまった。



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