さんざしの森から始まる物語 第7話(最終話)



亜麻色の髪の少女を追いかけて会場から出て行こうとするフランツ王子の背中に
シャネル5世の声がふりかかる。

「おまえの為の舞踏会が終わっていないのにどこに行こうといのだ! 」
「叔父様 僕は見つけたんですよ。僕の未来の妃を・・・・
だから その娘を追いかけて捕まえにいくんです!」

馬に駆けるフランツ王子の姿はあっという間に小さくなるのだった。

「ふぅ ここまでくれば大丈夫だろう。
でも この姿ではフランツ王子の部屋に服を取にもいけないし
もちろんシルバーランドにも戻れないや。
困っちゃったなぁ。。。」

さんざしの森に逃げ込んだが、次の策が出てこない。
この窮地を招いた自分のうかつな行動がつくづく嫌になり
気分が落ち込んでいく。

しかし 状況はサファイアをそのまま落ち込ませてはくれないようだ。
いきなり目の前にフランツ王子が現れたのだ。

「見つけたよ 僕のプリンセス。」

(え?フランツ王子は一体何を言っているの?どうしてここに・・・)

「どうして僕から逃げるんだ?
僕が何か気に触ることでもしたのかな?
だったら謝ろう,だから 僕の傍にいてくれないか?」

(いや 失礼な態度を取っているのは僕のほうだよね?
もしかして 僕がサファイアだって気が付いていないのかな・・・)

「どうして何も言ってはくれないんだ?
君は僕が嫌いなのかい?君の気持ちを教えておくれ。
僕は君が好きなんだ、君に笑われてもいいよ 愛してしまったんだ。」

「私の気持ちですか・・・・わからないんです・・・ごめんなさい」

その言葉にウソはなかった。
自分の心の中で何かが大きく変わっていく。
でも それが何なのか、なぜなのかがわからなく戸惑っていたのだ。


サファイアの心の中では こんな声がする。

サファイアハ フランツニ アイサレテハ イケナイ
サファイアハ フランツヲ アイシテハ イケナイ・・・・

そうだ サファイアはフランツを好きになってはいけないんだ。
だって 僕は王子でいなければいけないんだもの・・・

その想いはサファイアの緑色の大きな瞳をぬらすには十分過ぎるほど
切ないことでした。

「なぜ泣くのです・・僕はそれほどまでにあなたを苦しめてしまったのですか?」

「ゴメンなさい・・・・
私はあなたに愛されてはいけないんです。
そして あなたを愛してはいけないんです。
だから 私の事はどうぞ忘れてください。
忘れると約束して下さいませ。」

涙をこらえて精一杯強気に話すサファイアの姿は今にも崩れそうで
抱きしめて支えてあげたい衝動を必死でこらえるフランツ。

「わかりました 約束しましょう。
それが あなたの望みならば忘れましょう。
しかし 僕があなたを見つけ出した時は、
その時は僕の妃になると約束して下さい。
僕は君がどんな姿をしていても必ず気が付くから
その時は僕の為だけに微笑んでください。」

やさしく、切なくそうそう言い残しフランツはその場を去りました。

何も言えずに大きな瞳でフランツを見つめるサファイア。

サファイアの恋、フランツの恋・・・・

さんざしの花の下で芽生える恋は唯一の恋。
そんな言い伝えを二人は知っているのでしょうか・・・・


END

なんだか 中途半端な終わり方ですね(^^;
このまま続けていたら果てしなくなりそうだったので 一先ず終わらせました。
そのうち また続きを書きたいと思います。
だって ここでENDにしたら悲恋のままなんだもん(^^;

と・・・ここまで読んでくださった方へ伝言を残してみました(笑)

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